上機嫌でいこうw

松かさの生活と意見ほか

プチ革命 言葉の森を育てよう(ドリアン助川、岩波ジュニア新書)

とてもよい本だった。以下、他のサイトに書いたものを転載。

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自分の「生」の根拠として、自分の内に「言葉の森」を育てよう、

名詞の木を植えていこうという提言です。

事象の差異を認知できるということは、それに対応する言葉を内側に

持っているということ。その対象に関心があれば、そうした差異への

認知が豊かになると言っています。それは、自分の寄って立つ「専門」を

持つということでもあり、そうした自分なりの専門分野を持つことが、

自分の「生」をたくましいものにする。

私は以前、言葉でもって自分の精神を耕すことが重要であると

思っていましたが、言葉の「森」というイメージがまず気に入りました。

「森」は水をたたえ、土壌を守り、生命を育みます。言葉とは、

本質的に生命に根ざし、生命に連なっているという指摘には、

わが意を得たりと思いました。言葉が躍動するとき、

その生命も躍動するのでしょう。

後半は、さまざまな分野で「言葉の森」を育てた「言葉の匠」7人に対する

インタビューでした。特に印象的だったのは、映画監督の河瀨直美さんの、

「~想いを伝えられないままに土に戻っていく。私はその、

土のなかの言葉を伝えたい」というフレーズでした。

言葉に想いを乗せ、表現できることのすばらしさについて

考えさせられた1冊です。